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ソファーを選ぶためのコツ

この記事を書いた人

星野勇 有限会社星亀木工所
1951年生まれ、私立越生高校木材工芸科卒業、有限会社星亀木工所入社。
父の下で、数々の物件の仕事について従事してきました。
第2回暮らしの中の木の椅子展入選
第3回暮らしの中の木の椅子展入選
2008年「あぐらいす」GOOD DESIGN受賞
公益財団法人 埼玉デザイン協議会正会員
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あなたにくつろぎを与えてくれるソファー。でもベストなソファーを選び出すのはむずかしい。
大きな家具で座り心地なども使ってみないと分かりづらい、そこで、お店や工房に注文する前に少々の知識や情報を身につけておけば、より良いソファーを手に入れていただければと思います。

置く場所や搬入経路を想定。まずはサイズに注意して

①ソファーがお部屋に入らない! そんなことのないように

ソファーを置く場所を決定。さらにソファーまわりに必要なスペースも確保。お部屋にぴったりサイズのソファーなのに、搬入の時に玄関を通らず断念、という失敗が意外と多いそうです。
ソファーを運び込むときに通る玄関や廊下、階段、マンションの場合には加えてエレベーターなどのサイズも測っておきましょう。場合によっては窓から搬入という手段もあります。

②ソファーまわりのスペースはきちんと確保しましょう。

ソファーを置くスペースを考えるときに大切なこと。それは座ったときに足をゆったり伸ばせるだけのスペースが前にあるかどうかです。
そしてソファーの前や脇、後ろを通路とする場合には、通りずらくないだけのスペースが取れるかどうかです。
ソファーを置く場所とまわりに必要となるスペースを把握してから、ソファーのサイズを決めるようにしましょう。

③ショップとお部屋。ソファーを置くと感じが違うもの

ショップで見たときはお部屋のサイズにぴったりのソファーだと思ったのに、いざお部屋に入れてみるとなんだか大きすぎるみたい。なぜ?という人が多いでしょう。天井が高くて広いショップでは、ソファーに限らず家具はすべてお部屋に置く場合より小さく感じられます。勘に頼るだけでなく、お部屋とソファー、両方のサイズをきちんと測りましょう。 

体型、使い方によっては選ぶソファーは違うもの

①あなたと家族。使うみんなの体型を考えましょう

一人で使うソファーならば、自分の体型や用途に合うソファーを選べばよいのですが、家族で使うとなると話は別。
一人ひとり身体の大きさやくつろぎ方はさまざまですし、必要なソファーもさまざまです。
もちろん家族みんなでソファー選びに出かけるのが一番。それがかなわない場合も、なるべく全員に使い勝手の良いものを選びましょう。

②ソファーを試すときはお部屋でくつろぐときと同じ格好で

ソファーはお部屋で使うもの。必ずお部屋にいるときと同じ格好で試しましょう。
靴を脱ぎ、コートなど厚手の上着も脱ぐこと。
また、ソファーを使う姿勢は一つではありません。真っ直ぐ膝をそろえて座ったり、また足をソファーの上に投げ出したり、ゴロリと寝転んでしまったりと、いろんな姿勢を試してみましょう。このとき、すべての姿勢を10分から20分試してみるのが理想的です。座った瞬間だけでなく、座り続けても快適さが持続するソファーがよいソファーです。

③お行儀悪くドンと座ってみるのも大切なのです。

クッションを試すためには体重をすべてまかせるように、ソファーにドンと勢いよく座ってみるのも一つの方法です。
このときクッションを通り越し、お尻にフレームの硬さが感じられるようだったらちょっと不安。
よいソファーであれば、少々乱暴に座ってもクッションが身体をしっかり受け止めてくれるはずなのです。

デザインや色、柄はよく吟味。お気に入りを選んで

①張地サンプル帳から出来上がりのイメージをつかんで

布、革、ビニールレザーなど、たくさんの種類から張地を選択できるシステムのショップもあります。自分の好きな張地でソファーが仕上がるのは楽しいものです。しかしながらサンプル帳で気に入ったものでも、ソファーに張られると雰囲気が変わるので要注意です。小さなサンプル帳で選ぶ場合はイメージを膨らませ、よく考えて。

②毎日つきあうソファー。色や柄は飽きのこないものを

ソファーは意外と存在感のある家具、そして長くつきあう家具です。座り心地だけでなく、毎日目にしても飽きのこないデザインや張地を選ぶことが大切です。くつろぎの時間を豊かにしてくれるソファー。眺めているだけでうれしくなるような、自分のセンスに合ったものを選べば、心からリラックスできるでしょう。

③ほかの家具やカーテン、絨毯との兼ね合いを考える

ソファーはインテリアの要になる家具、お部屋の印象を大きく左右します。テイストやデザイン、色合いをほかの家具と合わせるようにしましょう。特にカーテンや絨毯といったファブリクスとの相性が肝心。カーテンとソファーの張地。
クッションなどの布地を揃えたり、センスのよさを発揮して違う布地や革でコーディネートしたりと、楽しむのもよいでしょう。

参考文献

Besure ビー・シュア No.41Summer1999より